非常事態 (フライト #7)
非常事態
デトロイトからの帰国便。
私は、いつも、殆ど最後に飛行機に搭乗するので、私が席に着いたら、
ほどなく、飛行機がエプロンから滑走路に向かいタクシーングを始めた。
まわりを見ると、通路を挟んだ横に座っている年配の男性、
かなり高齢だが、春というのに、コートを着こんで、ブルブル震えてる。
「Are you OK ?」
と聞くと、OK、OK と言うが、どう見ても OK じゃ無い・・・
また、その年配の男性の、
隣に座っていた若い白人男性、私は、その若い彼を、
年配の男性の息子、または、連れであると思った。なので、
その男性が、年配の人をケアーするだろうと思い込んだ。
しかし、飛行機がタクシーングを始めたら、その若い白人、
空いてる離れた席に、移動してしまった。
あれ? 親子じゃ無いのか・・・
おじいさん、やはり、震えが止まらない・・・
そのうちにも、飛行機はドンドン滑走路に向かってる。
「Are you OK?」
と、私が再度聞いても、おじいさん、もう返事も出来ない、
震えが、ドンドンと大きくなってる。
これはイカンと思い、大声で、
「Hey!Hey!Hey!!!」
と、腕を振りながらキャビンアテンダントを呼んだ。
私の声の大きさに驚いてか、3人ほどのCAが、それこそ飛んで来た。
おじいさんの状態を確認するなり、救急セットから酸素ボンベを取り出し、
機内に医療関係の人が居ないかアナウンスし、
医者だ、看護士だ、という人が5、6人来て、
もちろん飛行機は STOP し、すぐにエプロンに戻った。
じき、救急車が飛行機のトコロまで来て、
おじいさん、担架で無事、運ばれた。
CAから、
「ご協力、ありがとうございました。」と言われ、
「誰でもこういう状況なら、同じ事をしますよ。」
と答えたけど、その後、いつもより、
たくさんビールを持って来てくれたように感じたのは、思い違いだろうか・・・
でも、確かに離陸する前で良かったと思っている。
今までも、何度も機内のアナウンスで、
「どなたかお医者さん、もしくは医療関係の方がみえましたら・・・」
と聞いているが、助け合いこそ人間の素晴らしいトコロ、
これを読んで頂いた方も、もし、そういう緊急事態に面したら、
救いを求める人に、手を差し伸べ、
また、自分の体調が悪い時は、すぐに周囲の人に、
それをアピールするように、して頂きたい。