プレゼント (韓国 #5)
今回も、韓国でのクラブでの話しを・・・
ある時、とある外注の社長と韓国に行った。
その社長は、韓国に行くのは始めてで、また、
お酒が大変に好きで、夜の接待を、とても楽しみにしていた。
いつも、にこやかで、楽しい人柄でもあった。
ソウルに到着し、その日は仕事が無く、
夜の会食まで、特に何もする事が無いので、その社長、私に、
「Hirabayashi君・・・
イミテーション・ブランドで有名なトコロに連れてってよ・・・!」
市内に有名ブランドのイミテーションばかり売る一角があり、
そこに2人でTAXIで乗りつけた。
「Hirabayashi君、今夜の接待、どういう感じなのかなぁ?」
と聞くので、
「基本的に、日本のクラブと同じですよ。
そうそう、こういう街の一角で売ってる、例えば、スカーフとか、
それ、ホステスさんに配ると、それはそれは、モテますよ!
前回、商社のNさん、さすがです、それで、モテモテでしたよ!」
「ええ! あのN君が! 彼でもモテモテなの!?
そうなの! じゃあ、いっぱい、買っておこう!」
と、その社長、シルクのスカーフとか、ハンカチとか、沢山、買い込んだ。
ハッキリ言って、我々には、子供のお小遣い程度のお金で、
何十枚も帰るシロモノだ。
さて、その夜、現地メーカーの人々と食事が終わり、その後、クラブへ・・・
その社長、昼間買ったプレゼント、一向に配る気配が無い・・・
気持ちが変わったのかな、それとも、
あまり面白くないのかな、と私は思った。
結局、その社長、そのクラブで、何もプレゼントをしなかった。
数日後、仕事を終え、空港に向かうクルマで、ふと、
その夜のことを想い出した私、社長に聞いてみた。
「社長、どうして、あの夜、街で買ったプレゼント、
ホステスさんに配らなかったのですか?
せっかく、モテたかも知れないのに・・・」
「ええっ!?
あれ、韓国のクラブの話なの!?
俺、てっきり、韓国製のお土産が、日本のクラブで受ける、と・・・
違うのぉ!?」
高級品しか喜ばない日本のホステスさんに、
一枚、数百円程のスカーフをプレゼントしても、
まず間違い無く、
迷惑がられるだけだろう・・・
「なぁんだぁ・・・ 勘違いしちゃったなぁ・・・
そう言えば・・・
このスカーフや、ハンカチ、このまま持って帰ると、
家内に、“何コレ!?”と聞かれるだろうなぁ・・・
どう、Hirabayashi君、これ、あげるよ!」
私は、そのアリガタイ提案に対して、丁重にお断りをした。