カーニバル
カーニバル
セナのお墓に向かう上り坂の途中で、
露店のみやげ物やがあった。
「あれは、セナ専用のみやげ物やですよ。覗いてみますか?」
クルマを降りると、売り子のオヤジ、カタコトの日本語で話しかける。
いかに、ここに来る日本人が多いのか、理解できる。
セナのヘルメット、レーシングスーツのレプリカ、
ポスター、キーホルダー、ペン、何でもある。
私も記念に、キーホルダーを1つ買う。
すると、ボールペンを1つ、オマケしてくれた。
広くて、綺麗に整備された墓地に入り、セナのお墓の前に立つ。
思ったほど、目立つ場所ではない。
また、たまたまかも知れないが、
その日は我々しかセナの墓を訪れる人も居なく、
墓地の中央近くに、ひっそりと、かつての英雄は永眠していた。
合掌して、そこを去る。
サンパウロでは、道路と道路が、高架で重なるトコロには、
つまり、道路が屋根となるようなトコロには、
必ず、不法住居が建っている。
ブラジル人からの説明に拠ると、そういう不法な住民にも、
生存権は存在する、なので、国は、そこに電気を引くそうだ。
「そんな事をするから、いつまでたっても、
こういうスラムが無くならないんだ・・・」
また、あの有名な「カーニバル」の会場も案内してくれた。
私の、それまでのイメージでは、ダンス・チームが、
普通の道を練り歩くのだと思っていたが、これは間違い。
中心部から、少々郊外に出たトコロに、
カーニバル専用の道路があるのだ。
左右には、観客席も設けてある。
顧客からの説明では、
「ブラジル人の低所得者層は、
年間に稼いだお金を、全部、カーニバルに使う・・・
これは、良いことなのか、どうなのか、私には何とも言えない。
それが、貧富の差を埋めるモノでは無いが、
お金に対する絶望感、それを感じる・・・」
あの底抜けに陽気なカーニバル、全財産をつぎ込むブラジル人、
私にも、それぞれの生き方の、その「正解」は、分からない。